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新規種苗開発
本わさびや西洋わさびの種苗開発で長年培った技術を活用して、種の保存や系統の劣化に課題を抱える作物の培養苗の受託開発を行っています。種苗は日本の農業全体の課題とれており、培養苗は農業を足元から支える技術として注目されています。
わさびで培った40年以上にわたる種苗開発技術を
作物の無菌化や優良苗の生産にお役立てください
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金印はわさび製品の加工メーカーとし、一貫して品質にこだわるものづくりを進め、原料の苗開発や栽培も自社で手掛けてきました。西洋わさびは種子を作ることがまれな作物であり、一般的には根を種根として栽培されます。しかし、このような株分け栽培では、世代を重ねるごとに植物ウイルス感染や病気の蔓延等のリスクを抱え、原料品質の低下が危惧されます。そこで金印では、1979年に西洋わさびにおける生長点培養の技術開発を開始し、1984年以降は毎年10万株以上の培養苗を西洋わさび栽培に用いています。そして現在は、わさび以外の作物についても品質や収量の安定化、栽培体系の構築のお手伝いをさせていただいています。
メリクロン苗(生長点培養苗)とは
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茎の先端にある分裂増殖が盛んな生長点を摘出し、無菌的な人工培地で培養し、増殖した苗のことです。親株と同じ形質を持つので、味が良い、育てやすい、病気に強いなどの特徴を持つ苗を、短期間で大量に生産することが可能です。わさびの他、いちごや芋類、観賞用作物など多岐にわたり活用される技術です。
こんなお困りごとありませんか?
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タネからの栽培では、生育にバラつきがある。メリクロン苗はすべて同じ性質なので、生育が揃えやすくなります。
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苗をたくさん作りたいのに、なかなか株が増やせない。種子ができない品種でも、苗を作ることができます。
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何年も株分け栽培を続けているので、病気が心配。収量が落ちてきた気がする。メリクロン苗は、生長点から苗を作るので、ウイルス由来の病気をなくす(減らす)ことができます。
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特産品種の栽培を増やしたいけど、種子がない。
株分けではなかなか増えない。種子ができない品種でも、苗を作ることができます。 -
栽培をもっと効率よくしたいのに、生育にばらつきが多い。メリクロン苗は、すべて同じ性質なので、生育がそろいやすくなります。
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いい株があるけど、タネを取っても同じものができない。メリクロン苗は、親株と同じ性質なので、生育や収穫の予測ができます。
金印が種苗開発を
お手伝いをします!
CASE
幻のアスパラガス「ラスノーブル」苗復活プロジェクト
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北海道美瑛町はアスパラガスの産地として知られています。特に町の独自品種「ラスノーブル」は柔らかくて甘みが強いことが特徴で、G8北海道洞爺湖サミットのディナー用食材にも採用されました。しかし、ラスノーブルはすでに種子が消滅しており、今後数年で栽培ができなくなる危機的な状況でした。
金印は美瑛町より相談を受け、ラスノーブルの培養苗の開発を開始しました。試行錯誤を重ね、初収穫の試食会では通常苗と同等、あるいはそれ以上の味との評価をいただいています。現在は試験栽培と並行して、一般農家への導入が進められています。
受託開発の流れ
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1
ご要望をお伺いします
作物種、品種、栽培環境や種苗の状況など
メリクロン苗開発の計画を協議します。 -
2
受託開発契約を結びます
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3
技術開発を行い、試作苗を提供します
苗をつくるための「もと株」を提供いただき、
下記技術を開発し、試作苗を提出します。(2年程度)- 植物組織を
採取して
無菌化する技術 - 植物体を
再生する技術 - 培養増殖する技術
- 定植可能な
苗を作る技術
- 植物組織を
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4
お客様が試験栽培を行います
苗の品質確認
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5
種苗の生産についても承ります
種苗の量産(プラグ苗やポット苗)ご相談承ります